だれもが願います。家族の幸せ。病気や事故に遭いませんように。家内安全、商売繁盛。そして、りっぱな家庭になりますように。りっぱな父、りっぱな母、りっぱな子どもになりますように。
ところが、その「りっぱな家庭」から、犯罪者が生まれます。「りっぱな家庭」の「りっぱな人」が犯罪を犯してしまいます。なにしろりっぱな家庭ですから、自分の家から犯罪者が出るなど、想像もしていません。けれども、新聞の社会面を大きく飾るのは、中流家庭、りっぱな家庭から出てきた犯罪者たちです。
普通の子が非行に走り、優等生が突然凶悪犯罪を犯す。りっぱなはずの親と子が、殺し合うことすらあります。なぜ、あんなにりっぱな家庭から!?
ひどい家庭環境、ひどい親のもとでの犯罪なら、ひとごとと思えるかもしれませんが、あんなにりっぱな良い家庭からでも犯罪者が出るとしたら、うちの家庭だって……。不安になる人もいるでしょう。どうして、普通の家庭、りっぱな家庭から犯罪者が出てしまうのか。私たち一人一人の心に潜む闇の部分。どの家庭にもある影の部分。逃げないで、目を向けてみませんか。
本書では、普通の家庭、りっぱな家庭から生まれたいくつもの犯罪の実例を取り上げながら、家族の心、犯罪の心理を探ります。そして、親の思い、子の考え、家族の心理についてご一緒に考えていきましょう。
ところで、そんなにりっぱな家庭にも問題があるなら、21世紀に家庭は崩壊するのでしょうか。いいえ、そうは思いません。もう一度、家族の愛を取り戻し、もう一度、家族の絆を取り戻し、本当の意味でのすてきな家庭が作れるはずです。私たちの心には、闇に打ち勝つ光の部分もあるはずです。そして、光にあふれる家庭も、きっとできるはずです。
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