たとえば、原発に反対している人は、原発反対の本を読んだり、原発反対の新聞記事を読んだり、集会に出たりするでしょう。そして、様々な情報を、原発は危険だ、必要ないという方向で解釈するでしょう。
一方、原発に賛成している人は、原発を支持する本を読んだり、原発の必要性を主張する記事を読んだり、集会に出たりするでしょう。様々な情報を、原発は安全だ、必要だと解釈するでしょう。
このようなわけで、人はなかなか自分の意見を変えようとしないわけです。
誰かに対して、いったん良いイメージを持てば、その人の良い点が見えてきますし、悪いイメージを持てば、悪い点が見えてきます。「良い人」(とあなたが感じている人)に、こんにちはとあいさつをしたのに、返事がなかった。こんなとき人は、「あ、聞こえなかったのかな?」と思います。
ところが、「悪い人」(とあなたが感じている人)の場合、あいさつをしたのに返事がないとなると、「無視された!」と感じます。「返事がなかった」と言う情報を自分の中のその人のイメージと矛盾しないように、自分なりに解釈してしまったわけです。
(認知的不協和理論については、こころの散歩道(心理学総合案内)の別のページで、また後日詳しくご説明したいと思います)