東地区公民館 幼児家庭教育セミナー 2000.10.13,20
新潟青陵大学 碓井真史
人間の子どもは、他の動物と比べてとても無力な形で生まれてきます。だから、人間の子育ては大変です。でも、だからこそ親子のきずなが深まるのでしょう。このころの体験を通して、人は自分の人生と他人に対する「基本的信頼感」を身に付けます。
人間の子は無力だとは言っても、生まれたときからきちんと見たり、聞いたりする力はあります。自分の力でお母さんにしがみつく腕力はなくても、お母さんやお父さんとコミュニケーションする力は持っているのです。
弱々しかった人間の子も、1歳から2歳になるころには、だんだん力をつけていきます。一人出歩き初め、「いたずら」をしはじめ、スプーンなどの道具を使い、おしゃべりも始めます。もう赤ちゃんではなくなり、自分で何かをしようとする「自律性」を身に付けます。
何でも自分でやりたいと思う反抗期(自我の芽生え期)がやってきます。でも、まだ自分一人では上手くいきません。大人に怒られて、しょんぼりすることもあります。
親は、食事の仕方を教えたり、トイレットとレーニンをします。もちろん危険からも守らなければなりません。けれども、大人から見て、たとえ遅くても、汚くても、多少危なくても、「いたずら」であっても、子どもにとってはキラキラときらめくような素晴らしい体験です。この体験を通して、こどもの心と身体と脳が発達し、「自律性」を身に付けるのです。
3歳になるころには、さらに積極的にいろいろなことにチャレンジし始めます。親から離れ、社会性も少しずつ身に付きます(幼稚園が3歳からなのは意味があるのです)。ただし、知恵がついたために、自分のものを人に貸さないとか、何かを怖がるといったこともあります。
さて、一般的な子どもの発達について書きましたが、実際は、その子一人ひとりが違います。手のかかる子もいます。お母さん一人ひとりもちがいます。いろいろな親子があり、それぞれの子育てがあります。でも、どのような親子でも、あなたにとって、その子は世界一の子どもだし、その子にとって、あなたは世界一のお母さん、お父さんです。
自分を信じ、子どもを信じ、子育てというすてきな仕事を楽しみましょうよ。
http://www.n-seiryo.ac.jp/~usui/index.html
心理学総合案内「こころの散歩道」
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心理学総合案内・こころの散歩道」から5冊の本ができました。
2008年9月緊急発行 『誰でもいいから殺したかった! 追い詰められた青少年の心理』 |
2008年8月発行 『人間関係がうまくいく図解嘘の正しい使い方:ホンネとタテマエを自在にあやつる!心理法則 』 |
2000年 『なぜ少年は犯罪に走ったのか』 |
2001年 『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』 |
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「誰でもいいから殺したかった青年は、誰でもいいから愛してほしかったのかもしれない。」 ☆愛される親になるための処方箋 本書について(目次等) |
・ 『ブクログ』書評「〜この逆説的かつ現実的な取り上げ方が非常に面白い。」 ・追い詰めない叱り方。上手な愛の伝え方 本書について(目次等) |
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