心理学総合案内・こころの散歩道/読者の広場
Tさんからのメール 97.12.4(掲載が大変遅くなり、失礼いたしました。)
どうも、こんにちは。
〜の〜です。お久しぶりにメールを出させていただきますね。
読者の広場に公開されている、いろいろな方の意見を拝見させていただいて、
「世の中には色々な考えを持つ人が居るなぁ」と今更ながら、考えさせられました。
例の神戸市殺人事件に関して、様々なメールが送られてきているのを見て、
何時か自分の意見をまとめて、お送りしたいな、と思っていました。
別に全然まとまってるとは思えませんが、是非お読みになってください。
例の少年ですが、やはり心が病んでいる事に変わりが無いとして、
そういった人は「助け」を強く求めていると思います。
…いや、実は実体験なのですが…
私が中学生ぐらいの時、被害妄想とでも言うのか、
周囲の存在が全て自分を狙っている、と考えていた時期がありました。
例えば、親が夜、塾まで迎えに来たら「何か企んでいるのだろうか?」とか、
親戚の叔父さんの家に泊まりに行った時にも、
護身用と考えていたカッターナイフを手放せなかったり…etc....
今考えれば「なんだったのだろう?」と首をかしげるような時期ではありましたが、
ただ、一つ覚えているのは「強大な不安感と不信感」でした。
何者も信用できなくて、夜もよく眠れなくて…
その癖、プライドだけは高くて誰にも相談できずに…
そんな中、ただただ「助け」を求めていた事を覚えています。
彼と自分とを比較する事が正しいとは思っていませんが、
自分の過ちを直せず、誰にも助けてもらえないままでは、
生きるにしろ死ぬにしろ、惨い事だと思います。
現状において、彼の罪は確定したのですから、
その処遇よりも(勿論、大事な事ですが)、
彼を救う事が大事だと思います。
そういう意味で、死刑云々、残酷云々はもう(この事件については)語る時を、
逸してしまったのではないかと思います。
「生きるにしろ、死ぬにしろ」と言ったのは、自分が仏教徒(創価学会)だから、
輪廻転生を意識した節があると思いますが、本心でもあります。
ちょっと、論点がずれてしまったかもしれませんし、
読みにくいと思われますが、御容赦ください。
うすいさんも是非、がんばってください。
では、失礼します。
筆者からの返信
T様
メールありがとうございます。
貴重な体験談をありがとうございます。
かなりプライベートな内容ですが、
匿名でホームページ上に公開してもよろしいのでしょうか。
At 1:58 PM +0900 97.12.4, T wrote:
> 読者の広場に公開されている、いろいろな方の意見を拝見させていただいて、
> 「世の中には色々な考えを持つ人が居るなぁ」と今更ながら、考えさせられました。
同感です。
> 例の少年ですが、やはり心が病んでいる事に変わりが無いとして、
> そういった人は「助け」を強く求めていると思います。
私も、そう思います。ただ、素直に「助けて」と
言えないところが問題なのですが。
> …いや、実は実体験なのですが…
> 私が中学生ぐらいの時、被害妄想とでも言うのか、
> 周囲の存在が全て自分を狙っている、と考えていた時期がありました。
> 例えば、親が夜、塾まで迎えに来たら「何か企んでいるのだろうか?」とか、
> 親戚の叔父さんの家に泊まりに行った時にも、
> 護身用と考えていたカッターナイフを手放せなかったり…etc....
ノイローゼ気味だったのだと思います。
ナイフを持つことがよくあることとは言えませんが、
思春期のころに心が不安定になることはよくあることです。
私の友人は、中学生の時、道に落ちている石が気になって、
一つずつ脇によけながら登校していた時期があったそうです。
これも、ノイローゼ気味(神経症的)と言えるでしょう。
ちなみに、現在のこの方は、とても明るく、健康的で有能な方です。
> 今考えれば「なんだったのだろう?」と首をかしげるような時期ではありましたが、
> ただ、一つ覚えているのは「強大な不安感と不信感」でした。
> 何者も信用できなくて、夜もよく眠れなくて…
> その癖、プライドだけは高くて誰にも相談できずに…
> そんな中、ただただ「助け」を求めていた事を覚えています。
心の状態が悪くなり、暴力的なことをすることもありますが、
それは、攻撃心と言うよりも、
おっしゃるとおり、不安や恐怖心からのもののようです。
> 彼と自分とを比較する事が正しいとは思っていませんが、
おっしゃるとおり、
「ノイローゼ気味」と神戸の少年のような深い病理性は、一緒にはできません。
> 自分の過ちを直せず、誰にも助けてもらえないままでは、
> 生きるにしろ死ぬにしろ、惨い事だと思います。
同感です。
> 現状において、彼の罪は確定したのですから、
> その処遇よりも(勿論、大事な事ですが)、
> 彼を救う事が大事だと思います。
いずれ、彼は社会に戻ってくるのですから、
その時のことを考えることは大切だと私も思います。
彼だけではなく、また少年だけではなく、
殺人犯も含めてほとんどの犯罪者は、社会に戻ってきます。
新たな被害者が出ないように、
社会全体でその人を支える必要はあると思います。
追伸:私はクリスチャンなのですが、高校生の時に、
創価学会の友人から学会の本(マンガ)を借りて読んだことがあります。
その友人とは、一緒に、文化祭で福祉に関する発表をしました。
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