「心理学総合案内こころの散歩道」/心のニュースセンター/自殺の心理/このページ
1999年の自殺者:33,048人、過去最悪の記録。
2000.11.14
このページは、自殺に関連する心理について学び、自殺を予防するためのページです。
大きく報道されるような自殺については、特に取り上げていきたいと思っています。それは、自殺について考えるきっかけになるということと、自殺に関するセンセーショナルな報道が、次の自殺を誘発する危険性があるからです。
ご遺族の方には、心からのお悔やみを申し上げたいと存じます。自ら死を選ばれるような方は、多くの場合、責任感の強いりっぱな方だと思います。
しかし、このページでは、自殺を美化するようなことは避けています。たとえどんなに潔い自殺であっても、あるいは追いつめられた末の自殺であっても、それは決して正しい行為ではなく、残念な行為だと思うからです。
自殺を美化し、正当化するような報道は、次の自殺を引き起こし、自殺の連鎖を生む可能性もあります。それでは、正しく立派に生きてこられた故人の遺志にも反するのではないでしょうか。
自殺は、大変残念なことですけれども、それにより命の大切さをもう一度認識したいと思います。自殺の心理について、みんなが少しずつ学ぶことは、自殺の予防につながる一つの方法だと思います。
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自殺の問題について考えていくと、尊厳死の問題なども登場し、大変難しい問題になります。しかし、このページの中では、単純に「自殺はいけないこと」と考えたいと思います。
元X-JAPANのhideさんについては、自殺ではないというクレームのメールもいただいております。たしかに、自殺するような方には思えませんし、自殺にしては不自然な部分もあります。事故死の可能性もあるでしょう。ただし、このページでは、死因について独自の解釈はせず、警察発表など一般的な判断によりたいと考えています。
いままでも、絶対に自殺するわけがないような人たちが、自殺しています。また、自殺の状況や遺書の有無に関らず、本当に最後の瞬間まで自殺しようとしていたのか、それとも意に反する事故死なのかは、結局亡くなられたご本人しかわからないことかもしれません。
*子供に自殺された親御さんは、どれほど深い悲しみを経験するか、私には言い表せないほどです。
*1998年に、両親のどちらかを自殺でなくした18歳未満の子供は、約1万1800人でした。これは、交通事故の遺児の約4倍です。
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このページは、97.5.9、女優の可愛かずみさんが自殺したことを受けて、ホームページ「こころの散歩道」の創刊(1997.5.29)とともに公開されました。
最初に作った可愛かずみさんの自殺に関するページで、「自殺の公式」など、自殺に関する基礎的な事柄を書いています。
97年当時、自殺に関するホームページを探すと、自殺のやり方などに関するページはすぐに見つかっても、自殺予防に関するページはなかなか見つかりませんでした。それが、このページを作るきっかけにもなりました。
残念ながら自殺はなかなか減りません。特に不況とリストラの中で中年男性の自殺が増えています。この影響で、男性の平均寿命が少し短くなったそうです。
厚生省は、2010年までに自殺者の数を22,000人まで減らす目標を立てています。
*99.7.8、このページが、Yahoo! Japanのトピックス「自殺」に関するページからリンクされました。
*このページが、Yahoo!Jの「今日のオススメ」(99.8.12)で紹介されました
ウェブマスターによる新刊(2010年5月27日発行)
『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』
自殺といのちについて考える全てのひとのために