こころの散歩道(心理学総合案内)/犯罪/青酸カレー事件/リスト、毒物事件犯罪史
犯罪は割に合いません。
逮捕されても、されなくても、
犯人は一生苦しむことになります。
犯行の記録を見て学ぶのことは、
このような犯罪を決して犯してはならない、
許してはならないということです。
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1946(昭和21)
ヤミ市で買ったメリケン粉に青酸カリ。4人死亡
金品を奪うために次々と3名を青酸カリで毒殺。死刑判決。
1948(昭和23)
帝銀銀行椎名町支店で11名を青酸カリで毒殺。現金16万4000円強奪。犯人は、東京都防疫課の医師を名乗り、名刺を渡したうえで、赤痢の防止薬と偽り、行員16名に毒物を飲ませた。
犯人が青酸カリに関する詳しい知識を持っていた様子から、旧日本軍731部隊(細菌兵器部隊)の元中佐である医師が全国に指名手配される。しかし、著名な画家だった平沢貞通が逮捕され、犯行を自供。元中佐の捜査は打ち切られた。元中佐は、昭和29年に死亡。
平沢は、起訴後は、一貫して無罪を主張。死刑判決が出るが、再審請求が出される中、刑の執行はされず、87年に獄死。拷問によって自白を強要された冤罪事件ではなかったかとの見方も根強い。
1949(昭和24)
妻をヒ素を飲ませ、入院先でさらに別の毒物によって殺害。犯人は自殺。
(先日、海外で妻が殺害されたM被告に無罪判決が出たとき、この過去の事件が新潟の地元紙で紹介されていました。この事件は、戦後の保険金殺人のはしりのようです。最初は、殺人の物証がなかったのですが、警察の必死の努力によって、病院のごみ捨て場にあった被害者の嘔吐物から証拠をつかんだそうです。)
1950(昭和25)
犯人は同大学助手。青酸ソーダ入りウイスキーを使用。
1954(昭和29)
毒殺後に放火。犯人は取調室で服毒自殺。
1955(昭和30)
家庭不和、金品強奪、逃走などの目的で、養父母を初め次々と4人を青酸カリによる毒殺、絞殺などの方法で殺害。被害者になりすまして結婚したり、被害者の遺体を切断して硫酸をかけるなどの行為を行った。東京高裁への控訴に当たり、国選弁護人は「被告人には、酌量の余地なしと」と型破りな控訴趣意書を作成。65年、死刑執行。
1956(昭和31)
結婚の邪魔と、母と弟2人の3人を、長女が青酸カリジュースで毒殺。
金目あての犯行。会社の同僚を毒殺。59年死刑確定。
1958(昭和33)
20才の男性が、結婚をせがまれて、18才の女子高生を青酸カリ入りサイダーで毒殺。
1960(昭和35)
父親と子どもの2人が死亡。裕福なのを嫉んだ同僚の犯行。
1961(昭和36)
5人死亡。三角関係のもつれと思われる。
72年に死刑確定。しかし、無罪を主張し現在再審請求中。
遺産配分問題から、硝酸ストリキニーネ入りの偽胃薬を親戚4人郵送。1人が死亡。一週間後に犯人逮捕、犯行を自供。
1962(昭和37)
父親が拾ってきたジュースを飲んだ子供3人が死亡。農薬が混入されていた。この父親を恨んでいた男性の犯行、子供は巻き添えのにあった。
1963(昭和38)
保険金目当て(?)で、青酸カリ入り偽栄養剤を使い殺害。容疑者が逮捕されるが、物証、自白なし。76年、最高裁で死刑確定。現在再審請求中。
男子中学生がいたずらで、ある家の前にあった牛乳を飲んで、死亡。青酸が入っていた。この家の長男が父親を殺害しようとしての犯行だった。中学生は、巻き添えの犠牲者になった。
1964(昭和39)
金目あて。青酸カリ入り栄養剤で2人を毒殺。犯人は死刑執行の前日に自殺。
1967(昭和43)
青酸カリ入り紅茶で毒殺。犯人は元千葉準ミス。結婚を断られて。
1974(昭和49)
1977(昭和52)
電話ボックス内にあったコーラを飲んだ2人が死亡。この事件で「愉快犯」と言う言葉が生まれた。平成4年時効成立。迷宮入り。
1982(昭和57)
友人の男生と車の中で話をしているときに、車内に農薬をまかれ、女性が死亡。一ヶ月後、容疑者を逮捕。「アベックが気に入らなかった」と犯行を自供。
1984(昭和59)
グリコの社長を誘拐、身代金を要求。社長は無事保護されるが、いくつもの食品会社の製品に毒を入れると強迫。怪人21面相と名乗り、数社に35通の脅迫状、警察、マスコミに63通の挑戦状を送り付ける。1985年、終結宣言の手紙が届く。犯人未逮捕。
1987(昭和62)
以前、被害者と会社の共同経営をしていた男性が、仕事上の逆恨みで犯行に及ぶ。愛人の女性が共犯となり、被害者に毒物パラミン入りのドリンクを飲ませた。
1991(平成3)
沖縄旅行中だった夫婦の妻が急死。1億8500万円の保険がかけられていたが、保険会社が支払いを拒否。裁判となる。一審は、原告勝訴。
しかし、その後の控訴中に妻の血液からトリカブトに含まれる毒物が検出される。夫は、数年前にトリカブトとフグを大量購入、その毒で動物実験をしていたことが判明する。
トリカブト入りカプセルによる毒殺、フグ毒も使用(?)として、被害者の夫が逮捕されるが、容疑を否定。1998年、東京高裁で無期懲役判決。現在控訴中。状況証拠だけの有罪判決とも言われている。
1992(平成4)
東大医学部付属動物実験施設の技官が重金属中毒の症状で死亡。被害者が使用していたコーヒー豆の缶に毒物のタリウムが混入されているのを発見。翌年、職場の同僚が容疑者として逮捕される。
1993(平成5)
キャッシュカードや通帳を取り上げられた信者が、「自由を求めて」インシュリン注射で殺害。
1994(平成6)
オウム真理教による犯行とされる。毒ガスサリンを使用。死者7人、重軽傷者600人以上。第一通報者の会社員に疑惑の目が向けられるが、後に無実が判明(サリンの合成は不可能だった)。警察、マスコミは大きな誤りを犯した。この会社員の妻は、現在も意識が戻らず、入院中。
1995(平成7)
硝酸ストリキニーネで4人殺害。
犯人が入手していた毒物は、50人以上の致死量分。
オウム真理教による犯行とされる。死亡者12人、被害者5,500人以上。世界の犯罪史上例を見ないテロ事件。
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そして、
1998(平成10)
一連の毒物事件発生
死者4人。捜査中。新たに保険金詐欺疑惑発覚。
アジ化ナトリウム使用。お茶を飲んだ10人に中毒症状。死者は0。捜査中。
(24年前に「広島・アジ化ナトリウム混入紅茶事件」発生。広島大学助教授ら3人が入院。死者は0。)
中学生の生徒ら24人に毒(クレゾール)入りの「やせ薬」が郵送される。一人の男子生徒がこれを飲んで入院。死者0。捜査中。
9.1 長野県内のスーパーの缶ウーロン茶にシアン化合物が混入される。これを飲んだスーパーの店長は、すぐに吐き出したため、異常はなし。ところが、9.3になり、8.31に亡くなっていた男性が、毒入りウーロン茶を飲んでいたことが判明。
9.2 奈良県内の自動販売機の取り出し口に、殺虫剤入りの飲料が置いてあった。男性が飲もうとしたがすぐに吐き出した。念のため検査入院。
日本各地で、毒物事件が
不気味に続発中.......
参考「戦後殺人事件帳」アスペクト発行
4-7572-0043-9
「毒殺犯罪カタログ」データハウス発行
4-88718-329-1
さらに
毒殺は、「弱者の殺人方法」などと言われることがあります。腕力や武器を使って相手を殺せないような人が使う方法だからです。苦しめられた末の犯罪や、劣等感に基づく犯罪、目下の人間、体力的に劣る女性による犯罪などが見られます。
未遂で終わりましたが、1971年、学校時代にいじめを受けていた人が、かつてのいじめっ子たちを毒殺しようと、同窓会にヒ素入りビールを持ち込もうとした事件もありました。
でもね。
あなたがどんなに苦しめられても、
殺してしまっては、あなたの負けです。
もっと別の方法を考えて!
あなたを助けてくれる人もきっといます。
一方、サリン事件のように、大量の被害者を出すこともあります。一握りの毒が何十人分もの致死量に相当することがあるのですから。
また、こうしてリストアップしてみると、犯人確定の難しさを感じました。新潟・妻毒殺保険金殺人の事件でも、警察が物証をあきらめていたり、捜査が遅くてごみが捨てられていたら、犯人は分らなかったかもしれません。
青酸コーラ事件も迷宮入りですし、先日和歌山で発生した、ミルクに覚せい剤が入れられた事件も、犯人は不明です。また、松本サリン事件の時は、疑われて大変な目に合った人もいましたね。
それでも、日本の警察は優秀です。
犯罪、特に殺人なんて、割に合いません。
逮捕されます。
犯人は惨めです。
未遂で終わっても、逮捕されなくても、
一生苦しみ続けます。
犯罪なんて、絶対にやめましょう。
ダメ、絶対にやめて!
魔が差しましたでは、すまないよ!
被害者の一生も
あなたの一生も、
あなたの家族の一生も、
だいなしだよ。
もっと自分を愛して、
自分の人生を大切にして下さい。