林真須美被告(38)が、拘置されている場所で、26日夜、ほうきの留め金をのみ込んで病院で治療を受けていたことが、分かりました(5.29)。
自殺しようとしたわけではないようです。弁護士は、「1年半の拘置が続き、最近はノイローゼ気味だった。突発的にのみ込んだのでは」と語っています。
被告は、逮捕されたときと比べて体重が10キロ以上落ちているそうです。本人は「他の収容者がうるさくて、ここ10日間ほど眠れず、拘置所に言っても対処してくれなくてイライラしていた」と言っています。
* 演技性人格障害の人が、自分に注目してもらいたくて狂言自殺をすることはありますが、今回はそういうわけではないようです。
自分のことをわざと傷つけようとする行為を自傷行為と言います。重い精神病や重度の知的障害児などにも見られますが、最近は、まるで流行のように自傷行為をする人がいますね。
リストカット(手首を刃物で切る)を、趣味のようにしている人もいます。ごく軽く切る人から、ざっくりと深く切ってしまう人までいろいろです。傷からだらだらと血が流れているときだけ、生きている実感がするなんて言う人もいます。
(自傷行為についてときどき質問を受けることもあるのですが、正直言って、難しい問題で、なかなか良い回答が思いつきません。)
* 長期間に渡る監禁状態によって、精神状態が不安定になることは、簡単に想像がつくでしょう。「拘禁反応」とよばれる精神障害が発生することもあります。錯乱状態になったり、幻覚や妄想が表れることもあります。
そこまでの状態になっていなくても、この1年半の監禁状態によって、被告もだいぶ精神的にまいっているのでしょう。私たちのイメージでは、逮捕前のふてぶてしいまでに強い姿しかありませんが。
被告は、ここのところ眠ることができなかったと言っています。不眠というのは、健康な人にとっても辛いですが、心が弱っている人にとっては、特に要注意です。しばらく安定していた症状が、不眠によって悪化することがよくあります。
ゆっくり睡眠をとることは、心の健康維持にとってとても大切なことなのです。
* さて、被告は一度このような自傷行為を行なったわけです。今後の注意が必要です。彼女には、まだまだ続く裁判に出席し、真相を明らかにしていく責任があるので
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