心理学総合案内「こころの散歩道」

いきいき小学生セミナー        小針青山公民館                 98.6.11

子どもが安心できる環境づくりとは

〜ここちよい関係育んでいますか?〜


新潟青陵女子短期大学 福祉心理学科 碓井真史


ビタミン I(愛)とビタミン U(遊)

 子どもが成長するためには、たんぱく質やビタミンCが必要なように、ビタミンI(愛)とビタミンU(遊)が不可欠です。豊かな愛の中で、子どもは安心して力を発揮することができます。他者への愛も育ちます。非行も防げます。そして、「勉強」以上に「遊び」を通して、人は多くのことを学びます。

 当サイト内の関連ページ ビタミンU(遊)と子どもの心:遊びの心理学

子どもを守る

 子どもが困っているとき、いじめられているとき、親が守ってあげなくて誰が守るのでしょう。全力で守りましょう。親という「安全基地」があって初めて、子どもは集団の中でも勇気をもって生活できます。

 

子どもの話を聞く

 「子どもと会話することが大切だ」というのは、間違いです。いえ、本当は正しいのですが、そんなふうに思っても、つい子どもに説教してしまいます。「ただ子どもの話を聞こう」と思って、ちょうど良い会話ができます。

 

子どもに共感する

 子どもを理解するとは、子どもの心に共感することです。人は、自分に共感してくれる人には、話をするし、言うことも聞きます。

  

子どもと遊ぶ(子どもと楽しい時を過ごす)


 息子「お父さん遊ぼう」 父「また後で、この仕事が終わってから」
数十年後
おじいちゃん「息子よ、遊びにおいで」 息子「また後で、この仕事が終わってから」

 

子どもをほめる

 できないことを注意するより、できたところをほめましょう。
ところで、あなたは昨日、注意したり叱ったりした回数とほめた回数のどちらが多いですか?
 

子どもに立ち向かう

 教育方針として、子どもをできるだけ「叱らない」ようにすることは、間違ったことではないでしょう。しかし、子どもを「叱れない」親では、困ります。人は、叱られないことに怒りや悲しみを感じることがあります。親という壁にぶち当たることで成長することもありあります。「甘えさせる、でも甘やかさない」

 

子どもの自律を支える:いききと、やる気をもって生活するために。

・自由を与え、選択肢を与え、自己決定させる。
・努力が報いられるように環境を整備し、様々な体験を通して自己有能感を与える。
・子どもを受け入れる。豊かな交流を持つ。

 

親がリラックスする

 最近、イライラしている子どもが多いように思います。それは、親や教師がイライラしているからでしょう。リラックスして、子育てを楽しみませんか。

 

家族が協力しあう

・子どもが問題を起こしたとき

 普通はまず、子どもが悪いと怒ります。次に「犯人」探しを始めます。犯人にされた母親や父親は、周りから責められたり、自分を責めて落ち込んだりします。でも、それでは問題が解決しません。「家族全体の問題だ」と感じ始めたとき、改善へと進みます。

・夫婦が、子どもの前では、互いに相手をほめる

 子どもにとって、親は人生のモデルです。両親が互いにけなしあったりしていると、自分がどんな大人を目指したら良いかわからなくなってしまいます。

・おとうさんへ、

子どもの父親が子どもにたいしてできる最善のことは何か。
それは、「その子の母親を愛すること。」

 

子どもは天からの「預かり」もの


 子どもは親の持ち物ではありません。子どもには子どもの人生があります。何がその子の幸せかは、その子自身が決めるでしょう。親は、ただ愛を注ぎ、自律を支え、様々な体験をさせましょう。そうすれば、きっと素晴らしい人間が育つでしょう。
 でも、もし、万が一悪い人間になってしまったら。それはもう仕方がありません。
最善を尽くし、あとは、見守ることにいたしましょう。


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