心理学総合案内「こころの散歩道」/社会心理学入門、出会いの道/対人認知の心理2 (碓井真史)
対人認知の心理学 2
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対人認知の心理 1 でお話ししたように、私たちは様々な断片的な情報から対人認知を行い、その人のイメージを作り上げていきます。これを印象形成といいます。
赤くて、一辺10センチの、正三角形があるとします。私たちは、その形をイメージできます。色、大きさ、形、それおぞれの特徴を合わせて、その図形を思い描きます。色が変わっても、形と大きさは変わりません。一辺の長さが変わっても、色と形は変わりません。
ところが、人間を見る目は、これとは違います。たとえば「理性的」という特徴はどうでしょうか。「理性的な人」ということで、思い描くイメージがありますね。では、
「あたたかくて理性的な人」 と 「冷たくて理性的な人」 の2種類の説明ではどうでしょうか。同じ「理性的」でも、あたたかいか、冷たいかで、「理性的」からイメージされるものが変わってしまいます。
このように、他の性格を表す言葉の意味愛さえ変えてしまう性格特性を「中心的特性」と言っています。「あたたかい」かどうかは、中心的特性の代表です。
私たちは、この中心的特性を核として、人の印象を作り上げていきます。
その人の特徴をあらわす事柄が、次々とあらわされた時、その表れる順番も大切です。まず、一番最初に表れることが効果的になります(初頭効果)。第一印象の大切さですね。
それから、一番新しい最近の事柄が大きく影響します(親近効果)。いろいろ悪口を聞かされても、最後の最後に、「でも、いい奴なんだよね」と来れば、悪口の数々も憎めない人の特徴になるでしょう。
光背(ハロー)とは、後光のことです。お釈迦様絵のの後ろに光っている光り、イエス様や天使の絵にある頭の上の輪っかです。とても偉い人は、後光が差して見えます。
光背効果(ハロー・エフェクト)とは、何か一つとてもいいことを持っていると、他のことまで良く見えてしまう効果です。
とても容姿が美しい、頭がいい、スポーツの選手、素晴らしい特技など、何でもよいので、飛びぬけて優れたものを一つでも持っていると、他の部分まで良く見えてしまいます。
何か良いものを持っている人を、みんなが尊敬し好感を持つのは良いことだと思いますが、勉強ができると言うことで、その子どもが抱えている心の問題などが隠されてしまうとすれば、困ったことです。
暗黙の性格観とは、普通の人々がもっている性格の構造に対して持っている漠然とした考えのことです。たとえば、「理性的な人は冷たい」というように、一つの性格特徴から別の性格特徴を想像してしまいます。実際は、理性的な人でもあたたかな人もいれば、冷たい人もいるでしょう。
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