霊感商法・占い・心理学・血液型性格学・宗教
新潟青陵大学大学院(碓井真史) / 心理学 総合案内 こころの散歩道 (心理学講座) /犯罪心理学/霊感商法2
占い師が人を信用させる方法として、「誰にでも当てはまることを言う」という方法があります。「あなたにも、さみしがり屋のところがありますね」などと言えば、ほんとどの人は、「そうです」と答えるでしょう。さらに、「この人は私の内面が分かってくれる」と思ってしまうかもしれません。
でも、どんなに明るく元気な人でも、さみしがり屋の部分はあるでしょう。このようにみんなに当てはまることを言って、「当たった」と思わせることを、心理学ではバーナム効果と呼んでいます。
「血液型性格学」が当たっていると感じるのも、このバーナム効果によると考えられます。
たしかに、自分の血液型の性格を聞くと、多くの人が当たっていると感じます。ところが、心理学の実験によると、血液型性格学で言われている様々な性格特徴を別の血液型の人に話しても、やはり当たっているという回答が返ってきました。
(まあ、それでも占いブームや、血液型性格学ブームが終わらないのは、やはり面白いからなのでしょうね。)
知り合いの占い師が言っていました。「運勢がわるいというのは、特別な幸運はないから実力で頑張れということだ。運勢が悪いから高額な壺を買えなどというのは悪徳占い師だ」
この世の終わりが来ると言って、無茶な布教活動や献金をさせるカルト宗教もあります。ただ、終末思想は多くの宗教にあります。伝統的キリスト教でも、「この世の終わりは近い」と言います。だから、悔い改めなさいというわけです。
2000年前にも、この世の終わりが近いとあわてる信者たちがいました。しかしそのときキリストの弟子たちが語ったは、この世の終わりは近い、だから日々の生活をしっかりしようということです。
このようの終わりが近いから、家財産を売り払い献金しろなどというのは、破壊的カルト宗教ではないでしょうか。
世の中には、悪質なものがたくさんあります。以前、デパートの中の占い師に10万円の壺を買いなさいと言われて悩んでいる人の相談を受けたことがあります。
私がデパートに問い合わせたところ、デパート側は大変恐縮し、その占い師を厳重注意の上、出入り禁止にしました。
デパートの様な立派なところにも、悪徳占い師はいます。
前述の知り合いの占い師に質問したことがあります。
「悪い占い結果が出た時はどうするのか」と。
すると、「その時が、占い師の腕の見せ所なのだと」と言っていました。
良い占い結果を伝えるのは誰にでもできるが、悪い結果が出た時に、本人を傷つけず、本人のためになるように伝えるのが、大変なのだぞうです。
悪い宗教は、不安や恐怖で人をマインドコントロールします。これまでの人間関係や否定します。一般の出版物を読むことを禁じたり、疑問が生まれたらすぐに考えることを辞めさせるなど、批判能力を弱めさせられます。そして、信者からお金を奪い、時間を奪い、人生を奪います。
良い宗教は、喜びと感謝が動機となって、信者は自主的に活動します。批判精神が弱まることはありません。日常の社会生活と信仰が調和しています。
心の問題を扱う人々は、慎重な行動、そして高い倫理観が求められるのではないでしょうか。
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2008年8月発行 『人間関係が上手くいく嘘の正しい使い方:ホンネとタテマエを自在に操る心理法則』 |
2000年 『なぜ少年は犯罪に走ったのか』 |
2001年 『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』 |
2000年 『なぜ少女は逃げなかったのか:続出する特異事件の心理学』 |
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「誰でもいいから殺したかった青年は、誰でもいいから愛してほしかったのかもしれない。」 ☆愛される親になるための処方箋 本書について(目次等) |
・ 『ブクログ』書評「〜この逆説的かつ現実的な取り上げ方が非常に面白い。」 ・追い詰めない叱り方。上手な愛の伝え方 本書について(目次等) |
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