心理学総合案内「こころの散歩道」/災害心理学/新潟県中越地震被災者のために/被災した子ども心のケア
2004.10.27
災害で傷ついた子どもの心のケア:子どもは遊びで癒される(東日本大震災)2011.3.19
このページの加筆版です。
子ども達も、強い不安と恐怖を感じ、様々な問題が出てきます。
無気力、暗闇への恐れ、夜尿(おねしょ)、悪夢、甘えや、わがままといった、いわゆる赤ちゃん返り(退行現象)などが見られます。思春期になれば、様々な体の不調、ひきこもりや、反抗的態度が見られることもあります。
被災後の子どもの中には、「災害遊び」といえるような、地震ごっこや、火事ごっこをして遊ぶ子ども達がいます。大人から見れば非常識に見えますが、子どもなりに心を癒すための活動を本能的に行っているのです。
しかりつけて、無理に止めさせてはいけません。
だからといって、逆に無理に子どもに被災時の絵を描かせたり、作文を書かせることは、注意しなくてはなりません。
「遊び」は、あくまでも、子どもが自発的に、楽しい思いで行うものです。だからこそ、心を癒す効果があるのです。
基本的には、子ども達のこのような問題を、やさしく、しっかりと、受け止めてあげましょう。
今までできていた事までできなくなる赤ちゃん返りに対して、しっかりしなくてはダメだとしかりつけるのは、逆効果です。赤ちゃん返りは一時的なものです。不安を下げるために、一生懸命に愛を求めているのです。やさしく、抱きしめてあげましょう。
思春期の子ども達も、不安や恐怖と必死になって戦っているのです。頭ごなしにしかりつけるのではなく、感情を受け止めてあげましょう。
まじめな親や、先生の中には、自分を犠牲にしてでも子どもを守ろうとする人がいます。その心はすばらしいのですが、子どもの心を支えるためには、大人の笑顔と冷静さが必要です。
子どもを守り育む仕事をする人にとって、自分自身の心を守ることは、とても大切です。子どものためにも、自分自身を守りましょう。
必要な休息をとりましょう。愛を注ぐだけではなく、愛を受けましょう。あなたの苦しみや苦労を、わかってもらいましょう。
災害で傷ついた子どもの心のケア:子どもは遊びで癒される(東日本大震災)2011.3.19
BOOKS
『心のケアと災害心理学―悲しみを癒すために 』 藤森立男 藤森和美 著 芸文社
『子どものトラウマと心のケア』藤森和美
『学校トラウマと子どもの心のケア 実践編―学校教員・養護教諭・スクールカウンセラーのために 』
『親子のための地震安全マニュアル―家庭で備える地震対策最新情報!』
『防災授業 僕たち自然災害を学び隊!―自然災害は、どうして起きるのかな?どうすればいいのかな?』
『12歳からの被災者学―阪神・淡路大震災に学ぶ78の知恵』
『地震から子どもを守る50の方法』
『今すぐできる!ママが子どもを地震から守るための本 (マミーズブック) 』
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