心理学総合案内・こころの散歩道/犯罪心理学/少年犯罪/15歳一家六人殺傷事件の犯罪心理学/強い人、弱い人
報道によると、少年は取り調べの中で言っています。
「オレは強くならんといけん」
少年はどちらかといえばおとなしいタイプであり、家族からも「もうちょっと男らしくなれんか」「女の腐ったごったね」と言われていたという。
彼は、「いつか家族を見返してやらねば」と考えていたようです。
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「もっと強く」と、多くの人は考えます。思春期には特にそう考えます。年齢に関らず、犯罪者の多くはそう考えます。もっと強くなりたいと。
思春期の子どもたちも、犯罪者も強い劣等感を持っています。自信がないのです。だから一生懸命強がって見せます。腕力を使うこともあれば、彼らなりの勇気を誇示しようとすることもあれば、武器を見せびらかすこともあります。
劣等感が強いからこそ、ちょっとしたことに過剰に反応します。少年も、隣の家族から無視されたことに腹を立てたようです。「八つ墓村」の犯人もそうだったようです。犯罪者や、その予備軍は、自分がバカにされることを極端に恐れています。
自分の弱さが知られてしまうことは、何としても避けたい。だから、強いふりをします。でも本当は、弱さを出せる人ほど、強い人なのです。
犯罪や非行は、一時、優越感を高めてくれます。でも、思春期の子どもたちであれば、彼の存在自体を認め、自律への努力を支えてあげる必要があります。犯罪者達であれば、犯罪行為によっては決して幸せになれないことをわからせ、怒りを抑える訓練をしなければなりません。
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人間は誰だって、みんな弱い。そして強い。私も、あなたも。自分の弱さ、強さを、ありのままに受け入れる。そして自分の良さを伸ばしていきたいものです。
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自分が傷つけられたとき、だれだって「見返してやりたい」と思います。私だって思います。でも、復讐なんかしたら、あなたの負けです。ましてや、犯罪行為で強さを示せるわけないじゃないですか。
あなたが、努力し、成功し、幸せになることで、見返してやりましょうよ!
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