こころの散歩道(心理学総合案内)/ 犯罪心理学 / 新潟女性監禁事件/求刑
検察側は「人生の基礎となる成長期を奪い、回復し得ない人生の欠落や重大な肉体的障害を与えるなど結果は重大。犯行は冷酷非情で極めて悪質」と述べ、精神鑑定の結果からも責任能力ありとして、懲役15年を求刑した。
懲役15年の求刑は、逮捕監禁致傷在と洋服万引きの窃盗罪をあわせたた併合罪に対する最高刑。
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15年の求刑は、法的に言えばちょっと苦しい説明かと思うのですが、9年2ヶ月という長期にわたる監禁のことを考えれば、妥当な求刑だと思います。しかし、法的にはともかく、心理的学的には、牢屋に10年入るか15年入るかということよりも、それをどのようにして犯人の更生と被害者の保護に結びつけるかが大切だと思います
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新潟日報に下記のコメントが載りました。 ココ
被害者と家族の心情を思えば、被告人の刑事責任能力を認め、最大限に重い15年の求刑は妥当だと思う。これでも軽すぎるという市民感情もあろうが、検察側の努力を認めたい。
ただし今後、刑法改正の論議も活発になるだろうが、慎重に対処しなければならない。心理学的な立場でいえば、凶悪犯の場合、量刑が重くなることが犯罪抑止力になるとは限らない。孤独感などで自暴自棄になっている人間には、犯罪後のことまで考える余裕はないからだ。また、どこまで刑罰を重くしたら、被害者が納得できるのかと問われても、答えはない。
むしろ犯罪者の更生、教育機能を充実させることが大切だ。犯罪者に甘くするという意味ではなく、出所後の再犯に不安感を持つ被害者らの市民感情にこたえるためだ。
→次のページ:判決:懲役15年・判決公判を傍聴して
・ 被害者の心のケアと支援
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