心理学 総合案内 こころの散歩道 (心理学講座)/ニュース/新型インフルエンザ(H1N1)対策のリスク心理学・健康心理学 (新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科碓井真史

新型インフルエンザ(H1N1)対策の
リスク心理学・健康心理学

心の予防接種(心のワクチン)で
パニックを防ぎ、インフルエンザ感染を防ごう

2009.5.7

新型インフルエンザとは

〜大勢の人が新型インフルエンザを恐れてマスクをして歩く、店頭ではマスクが売り切れる。つい先日まで、映画の中の出来事かと思ってい風景が、現実に現われています〜
新型インフルエンザとは、人から人への感染するインフルエンザで、今までにない新型のものです。免疫がないために、爆発的に流行し、犠牲者が出ることが考えられます。
今回問題になっているのは、豚から人へ感染、さらに人から人へ感染するようになったウイルス(H1N1)です。以前から話題になり心配されていた鳥インフルエンザとはまた別ののでした。
WHOは、09.5.7現在、警戒水準をフェイズ5(世界的大流行、パンデミックの直前)としています。

免疫とは

免疫とは、体が異物を排除しようとするシステム。ある病原体に一度感染して治れば、同じ病気にかからなくなること。


2009年新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)

世界中で感染者が増え続けています。しかし、鳥インフルエンザほど症状は重くはならないようです。(鳥インフルエンザは「強毒性」ですが、豚インフルエンザは、今のところ「弱毒性」のようです。)
ただし、ウイルスはどう変異するかわかりません。専門家らも、今度どのように事態が推移するのか、何とも言えないようです。

正しい情報が「知的ワクチン」となりパニックを防ぐ

2009.5.2読売新聞で、リスク心理学、災害心理学が専門である広瀬弘忠先生が、コメントを出しています。
広瀬先生は、状況を五感で把握できる地震や洪水などの「体感型リスク」に対し、新型インフルエンザを「非体感型リスク」と分類します。 ウイルスの存在自体は、五感で感じ取ることができないからです。
目の前に炎や、地割れがあるわけではないのですから、それほど怖くはかんじないといえるかもしれません。しかし、「不安」はむしろ増します。
恐怖は対象がはっきりしているのですが、不安は対象がはっきりしません。はっきり見えないからこそ、不安が増します。ウイルスは目に見えませんし、「新型」のインフルエンザは、未知の部分が多いだけに不安を感じやすくなります。
「はっきりと姿が見えないだけに、多くの人がパニックに陥りやすい」と広瀬先生は警告します。
***
パニックを防ぐためには、正しい情報がすばやく伝えられなければなりません。情報がないと、人は不安になり、小さなきっかけでもパニックが起きやすくなります。
「正しい情報は“知的なワクチン”となり、混乱を未然に防ぐ抵抗力につながります」と先生は語ります。
災害でも、 新型インフルエンザでも、それ自体の被害ではなく、パニックによる被害や悲劇が起きて住まうとすれば、とても悲しく残念です。冷静に対処しましょう。 
・・・とはいうものの、油断して逃げ遅れても大変です(新型インフルエンザを甘く見て感染が広がっても大変です)。
次のページでは、人がリスクをどう感じるのか、どんなときに油断するのかを考え、逃げ遅れないための方法を探ります。

 → 2 次のページへ進む 逃げ遅れないために(感染を防ぐために:パニックが起きる条件・逃げ遅れる条件・正常性バイアス・リスク認知・リスクコミュニケーション・効果的メッセージ・免疫力アップの心の力


 

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>>新型インフルエンザ対策の リスク心理学・健康心理学 2 逃げ遅れないために:パニックと逃げ遅れ、正常性バイアス、リスクコミュニケーション

パニックも困りますが、のんびりしすぎも困ります。
パニックの心理学(こころの散歩道)

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NHKスペシャル 最強ウイルス―新型インフルエンザの恐怖
知識のワクチン 新型インフルエンザ予防マニュアル
新型インフルエンザ上陸その時どうする?生き残りハンドブック 』損保ジャパン
DVD 映画『感染列島
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