心理学総合案内・こころの散歩道/犯罪/毒物事件/中3
(少年犯罪の心理)
98.9.8 中学校の生徒らにクレゾール入りの「偽やせ薬」が郵送された事件で、同じ中学校の3年生の女子生徒が、容疑を認めた。警察は、傷害と毒劇物取締法違反容疑で書類する方針。
朝日
「やせ薬」郵送、中3認める
「まさか飲むとは」
少女は孤立していた
「学校いや」と漏らす
「ストレス」警察側指摘
「過去にいじめ」関連は否定
傷害容疑など近く書類送検
読売
偽やせ薬郵送 中3女子、犯行認める
「飲むとは思わなかった」
「以前、いじめあった」と校長
毎日
中3女子、容疑認める
偽やせ薬事件 「いたずらでやった」
傷害容疑など 近く書類送検
校長「いじめあった」
各紙が伝える少女の声
「全国の毒物事件で新聞やテレビが大騒ぎしているのをみて、いたずらしてみようと思って一人でやった」
「クレゾールや容器は自分で買い、すべて自分で考え、一人でやった。まさか飲むとは思わなかった。反省しています」
コメント
容疑を認めたという事実の他に、いたずらだった、飲むとは思わなかったという少女の言葉を見出しにしています。また、過去にいじめがあったことを伝え、朝日はさらに、学校の中での孤立、ストレスを強調しています。
重傷を負った被害者も出ていますし、少女の行為は、単なるいたずらですむ問題ではありません。けれども各紙とも、その行為に至った事情を強調しているようです。
私たちは、少女を責めるだけではなく、その行動の背景を考える必要があるでしょう。それは、犯罪者を甘やかすことにはなりません。それが、結局は、彼女の更生と、同様の事件再発の防止にもつながりますし、また、社会全体を良くしていくことにもつながることになると思うのです。
(この事件から考える思春期の問題をすぐに更新します。9.9)
(更新しました。9.10 →優等生が毒を配る時:思春期の心)
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