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2000年8月31日(木)(今日の心理学より)
● 大分15歳 一家六人殺傷事件 ●
風呂や更衣室を大人がのぞけば、りっぱな犯罪です。少年であっても同様ですが、ただ心理的に言えば大した問題でないことがほとんどです。将来レイプ犯になる心配などないでしょう。きちんと叱ったうえで、暖かな目で見てあげることです。むしろ周りが過剰に反応して、少年を白い目で見ることが、問題を大きくしてしまう場合があります。
というのが、一般論ですが、今回の一家6人殺傷事件場合は犯行事実の有無を含めて、良くわかりません。
下着泥棒も、目に付いたパンツを一枚持ってくるぐらいであれば、(心理学的には)大した問題ではありません。バシッと叱って反省させればよいことでしょう。むしろ周囲が必要以上に変態扱いなどしてしまうと、問題はこじれます。もちろん被害者はとても傷つくわけですから、しっかりとした指導は必要ですけれども、彼の人格まで日ちえしてはいけません。
しかし今回のように、空き巣を働き、下着を切り刻むとなると、問題は深刻です。少年は、女の子と気軽に話せるようなタイプでもないし、友人と女の子の話題で盛り上がることもなかったそうです。人にとって、異性への欲求を、健全に表現できることはとても大切です。
今までの報道では、少年がこれらの犯罪の発覚を恐れて、隣家を襲撃したようです。小さな罪をごまかすために大きな罪を犯してしまう。よくあるパターンです。とくに、犯罪歴や補導歴のない人、乱暴もしない、悪口も言わないといったまじめで「いい人」にありがちです。
さて、悪いことをしたのは自分なのだから、自分を責めるべきなのですが、他人への怒りがわいてしまいます。小さな子どもには良くあることです。精神的に未熟な非行少年にも良く見られます。他罰的といえますし、突発的であれば、逆ギレというやつですね。
彼も、隣家をうらみ、地域全体をうらんだのでしょうか。
こう考えていっても、なぜ6人殺傷という凶悪事件を犯したのかは良くわかりません。私たちには想像できない心の闇があったのかもしれません。
何かの脳の障害があったのかもしれません。大量殺人者の多くは脳に医学的な問題を持っています。
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