こころの散歩道(心理学総合案内)/ 犯罪心理学 / 新潟女性監禁事件/傍聴2
被告の男性は、溺愛されて育てられながらも、父親が高齢であることを友人からからかわれたこともあり、父親を嫌うようになりました。
彼は「溺愛」されてはいましたが、親からの本当の愛が届いていなかったのでしょう。
普通は、親のことをバカにされれば、親を嫌うのではなく、悪口を言ってきた相手を嫌うはずです。
彼は、父親を嫌い、母親を奴隷のように扱い、引きこもり、家庭内暴力を起こします。彼は親を嫌い、自分自身を嫌い、社会を憎みました。そして、天使のように思える幼い女の子を誘拐したのです。
*** 一方、被害者の女性は、こんなに苦しい目にあいながらも、自分の命と人生を大切にし続けました。生きるための必死の努力を続けました。男の言葉に惑わされず、いつかきっと助かる、家族のもとへ帰れると、希望を持ち続けていました。
彼女は、男にずいぶんむごいことをされてきましたが、そのなかで、彼女が一番腹が立つと行っているのは、「言うことを聞かないと、お前の兄弟や大切な人もここに連れてくるぞ」という男の言葉でした。
過酷な環境においてもなお、彼女は大切な人々への愛を忘れなかったのです。家族への愛、自分への愛が、この9年2ヶ月を生き抜く力となったのです。
溺愛されたが愛を失っていった男と、苦しい状況の中で愛を失わなかった女性。とても対照的です。
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新潟女性監禁事件第2回公判を傍聴して1
「なぜ逃げなかったんだ!」と責めずに・心のケアを
ノートに書き続けた家族の名前
父親の死 :嫌っていたが依存していた?
初公判を傍聴して
被害者の心のケアと支援
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