心理学 総合案内 こころの散歩道 (心理学講座/災害心理学/東日本大申請の災害心理学/心のケア/(新潟青陵大学・碓井真史)
2011.3.15
安全・安心
被災者にとってまず必要なことは、安心、安全であり、命を守ることです。安全な場所、毛布、水、食料です。しっかりと、体の健康を守りましょう。そして、ここなら安全だと思えることで、安心感が生まれ、それが心のケアへとつながります。
適切な情報
具体的で役に立つ情報が必要です。ここに避難所がある。ここに医師がいて、薬がある。ここに水や食べ物がある。ここに電話がある。生活に役立つ情報、心配事を解決してくれる情報です。通帳やカードっがなくてもお金が下せる、確定申告が遅れても大丈夫といった、その人にとって有用な情報を適切に伝えることで、ストレスが下がり、心と体の健康へとつながります。
こんなにも大規模な未曾有の大災害です。言葉を失い、泣き崩れるのも当然です。とてつもなく悲しいとき、 どうしようもなく落ち込むときは、泣いてもいいと思います。そんなときには、泣くことが必要なのだと思います。でも、一人ぼっちで泣かないでください。誰かと一緒に泣いてください。
避難所で再会できた友人や家族が、泣きながら抱き合っている姿が報道されています。心のケアにとってまず必要なのは、カウンセラーでも精神科医でもなく、一緒に泣いてくれる友人や家族です。あなたが死んだりしていたら私は私はどんなに悲しかったろう 、あなたが生きていてくれてうれしい、再会できてこんなにうれしいことはないと言ってくれる人の存在こそが、心のケアにつながります。
共に泣き、共に再会を喜びましょう。
明日の心配は山のようにありますが、ひとまず寝ましょう。食べましょう。安眠できる環境を整えましょう。眠らないことは、心と体に大きな負担をかけます。快食快眠快便が健康の基本です(どれもが難しくなるのが災害後の状況であり、避難所の生活ではありますが)。
食欲がないのは当然です。あるいは、興奮状態で空腹を感じないかもしれません。でも、食べましょう。エネルギーを蓄えましょう。食べることは生きることの基本です。体を元気にし、心をケアしましょう。心と体は、それほど別々のものではありません。
不眠や食欲不振が長く続くときには、ぜひ周りの人に相談しましょう。
あなたは、一人ではありません。日本中、世界中が、あなたの味方です。Tweet
>>災害時のストレス・ASD:急性ストレス障害、ストレスとの付き合い方
>>疲れているあなたのために(大震災での「不眠不休」を越えて)
関連ページ:とてつもなく悲しいとき、 どうしようもなく落ち込むとき(癒しのための臨床心理学)
ウェブマスターの本『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』
東日本大震災の災害心理学へ戻る
安心安全:災害時の心のケア1 ・災害時のストレス・ASD ・ ご家族ご友人を亡くされた方へ ・より良い避難所生活のために・避難所のトイレ・仮設トイレ:問題と工夫 ・高齢者の心のケア、体のケア・パニックの心理学 ・逃げ遅れの心理学 ・ 疲れているあなたのために(「不眠不休」を越えて) ・ 災害報道を見て辛いるあなたへ:災害時ストレスに負けない方法 ・ 災害時のマスコミの役割 ・ 子どもの心のケア ・ 災害避難所ストレス解消法 ・ ポスト・トラウマティック・グロース:外傷後成長 ・ 風評被害の社会心理学:みんなで北関東の野菜を食べよう ・ 防げ!水道水パニック ・ PTSD ・ 流言 ・ マスコミスタッフの心のケア ・ 事故の心理学 ・ 被災者を傷つけないために避けたい言葉 ・ 最大余震の不安 ・ 被災地仙台訪問記 ・自衛隊員、消防士、潜水士らの惨事ストレスケア ・ 災害ボランティア ・亡くした友とボランティア体験 ・被災地福島からの声
心理学入門| 社会心理学(対人心理学)| 心の癒し(いやし)・臨床心理学| やる気の心理学| マインドコントロール| ニュースの心理学的解説| 自殺と自殺予防の心理学| 犯罪心理学・ 少年犯罪の心理学(非行の心理)| 宗教と科学(心理学)| プロフィール・ 講演| 心療内科| 心理学リンク| 今日の心理学(エッセイ) | 心理学掲示板|ホーム・心理学|
アクセス数(97.6.5から)